やまぐちめぐみさん プロフィール

大阪生まれ。
31歳のころ、生まれ育った関西から東京に移り住む。
上京後、中野の無国籍料理店カルマにて料理、お菓子、店づくりなど担当。
30代半ばから制作活動を開始し、カルマにて初めての個展を開催する。
2000年、セツモードセミナー入学。数年後から、自分の絵のスタイルをつかみはじめ、展示の機会を広げる。やがて難病を発症。
2007年、書籍『蜜蜂の家』(理論社)で初の装画を手がける。
2009年、私設のギャラリー「アトリエカヤクグリ」を1年間開設。
その後、難病と闘いながら、絵描き、物書きに専念し、都内カフェ、ギャラリーにて個展、グループ展に多数参加し、数多くの作品を残す。
2015年9月1日に永眠。

めぐみさんの作品を世に残したいという思いから、展覧会、作品の保管などを支えていくことを目的に「kokorimasyo実行委員会」が発足。
2015年11月10日~11月15日まで渋谷のTAMBOURIN GALLERYで開催された、めぐみさんの作品展「めぐみめぐる」には多くの人々が足を運び、大盛況の中で幕を閉じた。

ギャラリー

絵本『コトリちゃん』の原画を中心に、やまぐちめぐみさんの作品をご紹介しています。

コラム

やまぐちめぐみさんをめぐる随想を、ゆかりのある皆さんに寄せていただきました。

コトリちゃんは、1年に1日だけ、冬が訪れた頃に目をさます、ちっちゃな女の子。毎年、その日には、友達の小鳥さんの背に乗って、とっておきの贈り物を届けに、大切な人のもとへ出かけます。
今年は、だれにどんな贈り物をするのかな……?

心あたたまるコトリちゃんからの贈り物は、無音の映画のように、静かに読者のもとへと届けられ、やわらかな幸福感で包みこんでくれます。

絵本『コトリちゃん』は、数年前から親交を深めてきた、絵本作家・とりごえまりさんと、今年9月に多くの人に惜しまれつつ永眠した画家・やまぐちめぐみさんによって、大切に育てられてきました。

最期の最期まで、絵本のことを気にかけ、再び絵筆を握れる日を心待ちにしていためぐみさんでしたが、永眠後、めぐみさんの想いは、とりごえまりさんがしっかりと受け止め、制作途中だった絵は加筆し、足りなかった最終ページの絵は描きおろしてくださいました。固く結ばれたふたりの信頼関係があったからこそ実現した特別な一冊になりました。

ぜひ手にとって、ご覧ください。


コトリちゃん
とりごえ まり(作)やまぐち めぐみ(絵)
1,404円(税込)
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